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2025-02-20

イラン人映画監督への訴追取り下げを求めます

clear all the charges against Iranian FIlmmakers

イラン人映画監督、マリヤム・モガッダムMaryam Moghadamとベタシュ・サナイハBehtash Sanaeehaは、2024年のベルリン国際映画祭受賞作である『私の好きなケーキ』(My Favourite Cake)を制作・配給したことが「政権に対するプロパガンダ」などであるとして、イラン政府によって訴追されようとしています。


私の好きなケーキ』は2024年の国際東京映画祭でも上映された作品です。

【作品概要】テヘランに住む70歳のマヒン。夫に先立たれ、娘がヨーロッパに移住した後の暮らしは静かだったが、友人とのお茶をきっかけに、孤独から解放され、社会との繋がりを受け入れるようになる。そして新たな開放感は予期せぬロマンスへとつながり、何気ない行動が情熱と再発見の忘れがたい一夜を招く。

ドキュ・アッタンは、イラン政府による表現の弾圧に反対し、マリヤム・モガッダムとベタシュ・サナイハへの訴追取り下げを求める署名に賛同します。



ドキュ・アッタンのパートナー団体であるICFR (International Coalition of Filmmakers at Risk) は、二人の映画監督に対する訴訟の取り下げを求めるキャンペーンを開始しました。以下に和訳を掲載しました。

以下、ICFRによる声明の和訳です。

ICFRは、イラン人映画監督マリヤム・モガッダムとベタシュ・サナイハへの明確な支持を改めて表明します。
現在、彼らは3月1日から開始されるイランの革命裁判所での裁判を待っています。彼らに対する訴追は、ベルリン国際映画祭で受賞し、現在世界中の劇場やVODプラットフォームで公開されている映画 『私の好きなケーキ』(My Favourite Cake) の制作・配給に関するものです。
2023年に当局が本作の編集者のオフィスを急襲し、モガダムとサナイハはイラン政権の継続的な監視下に置かれています。『私の好きなケーキ』 は、年配のイラン人女性のロマンスや個人的な欲求を描いた作品であり、イラン・イスラム共和国が厳しく施行している「女性の役割や社会的可視性」に関する規範に反するものです。当初、政府は監督らに渡航禁止措置を課し、彼らは2024年のベルリン国際映画祭でのワールドプレミアに出席することができませんでした。
ベルリン国際映画祭では、彼らの声明が代読されました。その中で、モガダムとサナイハは監督としての倫理的な考えについてこう語っています。
「もはや、イランの女性を描くには、ヒジャブの着用義務などの厳しい法律に従うことは不可能であると考えるようになりました。赤線(政府の検閲)を守っていては、女性たちを人間らしく、ありのままの姿で描くことができません。今回は、そうした制約をすべて超えることを決断しました。イラン映画において、イスラム革命以降禁止されてきた"リアルなイラン女性の姿"を描くために。そして、その選択の結果を受け入れる覚悟を持っています。」
彼らの声明全文はこちらで読めます。https://www.berlinale.de/en/2024/topics/statement-moghaddam-sanaeeha.html
この映画は、ベルリナーレの国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)やエキュメニカル審査員賞を受賞し、世界中の映画祭や劇場で上映されるなど、大きな成功を収めています。しかし、それでもなお、イラン政府はモガダム&サナイハーの行為を非難し続けています。
エヴィン刑務所の治安検察局にて、長期にわたるの尋問の末、彼らは以下の容疑で3月1日に裁判を受けることになりました。
  • 「政権に対するプロパガンダ」

  • 「わいせつな内容を含む映画の制作・配給・複製」

  • 「公序良俗および道徳の侵害」

  • 「上映・配給ライセンスを取得せずに映画を公開したこと」

裁判は、モハマド・ラスロフ監督に対し8年の禁固刑を言い渡したイマン・アフシャリ判事によって進められます。
ICFRは、イラン政府に対し、マリヤム・モガッダムとベタシュ・サナイハへのすべての告発を即時かつ無条件で撤回し、彼らが自由に生き、移動し、映画を制作する権利を回復するよう求めます。
また、ベルリン国際映画祭やヨーロピアン・フィルム・マーケット(EFM)に参加している映画業界の仲間たちに、この問題を広め、イランの同胞を支援するためのキャンペーンを共有し、イラン当局に告発を取り下げるよう求めるこの請願書に署名・拡散するよう呼びかけます。
ICFR





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#ドキュアッタン #DocuAthan

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